年金支給が65歳に移行してから、63歳まで雇用する企業が多い。
その流れでいけば、今日をもって退職になるのを、敢えて定年で退職し、75歳までに支払われる年金の一部を前倒しで受給することにしました。(一部前倒しの場合は、65歳で少し増える)
退職したばかりの年は、それまでの1/3の生活費になったからといって、在職時のスタイルが一挙に変えられるわけでもなく、実際に支給されるまでの3ヶ月分の生活費や、前年度の年収に応じた税金、やってみたかった古い借家の改装などで、わずかな退職金が底をついたのは夏の終わり。
再び働き口を探すことも考えなかったわけではないけど、「何のためにお金が必要なのか、より豊かな暮らしってなんだろう・・・」と、自問自答。
医者にもかかれない状況(次男の健康保険に扶養家族となる予定が不可、約一年後の転勤時に叶う)の中で、丈夫なのは救いだった。
それでも思わぬ出費に迫られることがあり、どうしたものかと頭を抱えるようなことも度々あり、
そんなとき、まるで天の助けのようなタイミングでHPの仕事をいただいたり、機材が壊れると息子が助けてくれた。
これまでの人生の中で、いくつかのターニングポイントを経験し、その都度自分が選択してきたと自負していたし、趣味で通っていた生徒の私がエレクトーン講師になったのも、9年間続けたブライダル演奏の仕事も、建築の仕事に携われたことも、必要とされた時代に就くことが出来たのは幸運だと思っていた。
ところが、日々の暮らしが精一杯になって初めて「知足」を意識し、窮するたび、声を上げずとも差し伸べられた救いの手に、サムシング・グレートの存在と“生かされている”ことを実感した。
定年退職という選択、KUWA HOUSEでのDIY、それ以降の簡素な暮らしは必然だったし、歩むべき道だったとも。
あと二年したら、時には小さな旅ができるかも・・・ささやかな楽しみに思いを馳せながらティタイム