8月30日、国会前を埋め尽くした安保法案への抗議デモは、日本全国に波及してるだけでなく、それ以前からも各地で反対の意思を行動に移してる方たちがいます。
国会前では、その以前も、その後も、雨の日も続けられ、日に日に警察のガードが厚くなっていくさま(安倍さんの、国民の意思への恐れを表している?)を、フリージャーナリストのサイトなどでみています。
そういえば、安倍さんの祖父である岸信介の60年安保でも、やはり学生を中心とした群衆が国会前に押し寄せ、それへの防波堤?に自衛隊の出動を要請したものの、却下されたそうです。
その時代はストッパーがいたんですね。(平野貞夫さんの著書より)
若者たちが抗議に立ちあがったことも新鮮な驚きでしたが、安保法案が推し進められようとしている7月、S氏が一人で始めたスタンディングが、次第に増え、「豊橋スタンディングの会」も発足。国会会期末の9月27日まで毎日行うそうで、その後は金曜日だけ続けていくとのこと。
昨日は、知人に誘われ、初めてサイレントスタンディングに参加しました。
老若男女、高校生もいて、通勤帰りの人々が行きかう豊橋駅前のデッキに並んで、「安保法案に反対します」や各々の意思をプラカードにしたものを掲げ、立ちました。
避けて通り抜ける人、賛同して話し込む人、中には「あなた方の言い分は理解できません、攻められたら(中国とか)どうするんですか!なにもしないで命を守ることはできないじゃないですか・・・」と。
政府の言う「国民の命を守る」というフレーズが浸透しているんですね。
攻められた場合は、個別自衛権で対応できます。
安保法案の中身は、集団自衛権。分かりやすくいうと、米国の為に、米国と一緒に、米国が起こした世界の紛争地域で戦う法案です。
ここの違いが理解されないよう、説明の付かない事例を持ち出して、「国民の命を守るために必要」と推し進めているのが、安保法案なんです。
集団的自衛権とは
自国が攻撃を受けていなくても自国と同盟を結んでいる国が攻撃を受けた場合に、同盟国と共に又は、同盟国に代わって反撃する権利を指します。この権利は、国際法上認められています(国連憲章第51条)が、日本国憲法上その行使が認められていません(第9条)。個別的自衛権とは
自国が攻撃を受けた場合に反撃する権利を指します。この権利は、日本国憲法・国際法上認められています。
個別自衛権で自国を、国民の命を守ることができるのに、なぜに急いで安保法案を通したのでしょう?
この「なぜ?」を考えることの大切さを、「暮らしの手帖 77号」の連載記事で、昨年末の解散総選挙について書かれていました。
連載記事の一つ「考える手帖」第一回 は、‟なぜ考えることが必要か” というプロローグから始まり、Q&A形式で、回答者は哲学者の國分功一郎氏です。
静かで分かりやすい言葉の中に、決意なるものを感じ、思わずメモをとった次第です。
その中の一部を引用させていただきますと・・・
質問3. 問題とされているのに、なぜ投票率が低いままなの?
回 答. 政権が、世の関心が選挙に向きにくいようにすること。
皆さんが政治に関心を持つと、政権に対する監視の目が強くなります。
それを政権は嫌っているのです。
そのホンネをこれ以上ないほど見事に見せつけたのが、昨年2014年末の衆議院議員総選挙です。
なんのための選挙だったのか思いだせますか。
それも任期満了してないのに、なぜ選挙をする必要があったのでしょうか?
……….政治の関心が高まらねば、当然現状維持が選択されるからです。
テレビの選挙番組も大幅に時間数を減らしました。
みんなの関心が選挙にないからです。いま私たちは、そういうことが平気で行われる国に生きています。
おそらく今後、この傾向は強まる一方でしょう。
私たちは、今まで以上に政治に関心を持たねばなりません。
原発再稼働も、TPPも、安保法案についても、どれも暮らしだけでなく、命にかかわることです。
誰もが命の尊さを、平和な暮らしを願っているのに、考えが対局するのは、ひょっとしたら命の尊さの立ち位置が、DNA に組み込まれているんだろうか・・・なぁんて思ったりもしますが、マインドコントロールされてるのも事実なんですね。
先の選挙での獲得票が有権者の1/4 だったにもかかわらず、小選挙区制によって多数の議席を確保した自民党の、度を越えたふるまいに歯止めをかけるのは、つまるところ選挙しかないのです。
「投票しても変わらない」とか、「投票したい党、人物がいないから棄権」ではなく、落とすための投票も、ひとつの選択肢です。
その運動が、来年の参院選に向けて各地で起こっていくでしょう。
安保法案が成立 SEALDs、小熊英二さん、落合恵子さんら声あげる「始まりの日」 ハフポスト
参考サイト
【安保法案】可決、成立 平和国家の大きな転換点!今後の闘いは? You Tube 1時間27分
【安保法案】SEALDs・奥田愛基さん中央公聴会に 「路上に出た人々が社会の空気を変えた」 ハフポスト
安保法案抗議集会:国会議事堂取り囲み「戦争法案反対!」 - 毎日新聞
戦争法案成立 山本太郎議員「外の声が聞こえないか」 - 田中龍作ジャーナル
わき道をゆく第79回 「権力を裏切った男の覚悟」 魚住 昭
砂川事件の元判事、自衛武力持ってよいとは「云はない」メモ残す ハフポスト
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