A new bowl of rice with egg

新米の 卵かけご飯

 

10数年ほど前に、とあるお米屋さんで「コシヒカリとササニシキの違い」を訊ねたことがあった。
「ササニシキは小粒で、あまり粘らずあっさりとした食感、コシヒカリはササニシキよりも粒が大きく粘りがある。どちらがいいということではなく、それぞれの家庭の好みでどうぞ」と。
それではと両方を1キロずつ買って食べ比べたけど、いつのまにか「合鴨農法米」が選択肢となった。

 

お米屋さんの合鴨農法米から、有機農法朝市の合鴨農法米へ移行して、その約一年後に、朝市で石川農園さんと出会い、一昨年はコシヒカリ、昨年はミルキークィーン、そして「今年はササニシキを栽培」されたと聞いたときから、それを契約米にしようと決めていた。
「アツミセミナー」での講師・冨永理事長さんのお話の中で、アミロースが多いお米を推奨してたことが伏線になっていたのだと思う。

 

「お米は、でんぷんの種類によって、粳(うるち)米と糯(もち)米に分けられる。
粳米はアミロース約20%とアミロペクチン約80%、糯米はアミロペクチン100%。
アミロースは消化もよくブドウ糖に分解されやすいが、アミロペクチンは、でんぷんの分子構造上消化が悪い。だからお餅は、毎日のご飯に向かず、正月や行事のとき食べてきた。
アミロペクチンが多いと粘り気が出るのと、冷めても固くならないので、アミロースを少なく品種改良したお米が好まれる傾向にあるが、アミロースの多い純粋な粳米のほうが、体に優しく胃腸に負担をかけにくいお米である。」
※ 10月のアツミセミナーは、来週9日(火)19:00~21:00 生活家庭館にて

たしかに低アミロースのミルキークィーンは、冷めても余り固くならず、こと玄米だと食べやすかった。
ただ圧力鍋の不調もあって、5分つき米にすることが多くなったので、今年から一年、お米屋さんで姿を消しつつある(扱ってない所も)ササニシキを、しっかり噛んで味わってみようと思う。

さっそく、新米ササニシキを白米にして土鍋で炊いて、「丈夫卵」で卵かけご飯にした。これに井上古式醤油を少し落として・・・なんとも贅沢な一膳なり。(冷やご飯も美味しくて、つい食べ過ぎてしまった)

そうそう、わたしの卵かけご飯は、白身も一緒。
ずーっとあたりまえだと思ってたら、旅先の朝食で「卵かけご飯は黄身だけ」という人がいて、小鉢に残った白身の行方を心配した。
貧しい家庭だったので、卵が食卓に上るのは数えるほどだったし、卵が一個しかなかったときなど、私はプルプル感と量で迷いなく白身を、弟は黄身をと分けて食べたこともあったなぁ。
もちろん両方揃った方が美味しい。
好き嫌いもあるんだろうけど、育った家庭での原体験って、どこかにこびりついて継ぎ継がれていくのかな。
ちなみに息子たちも全卵派なのね。