豊橋に住んで、半世紀近くになる。
離婚を機に家賃の安い住いをと探して申し込んだ団地に入居できた時は、新築ゆえに高い倍率だったので、それだけでも運がいいと思っていた。

それから35年余りが経ち、定年退職して15年。
車社会の地方だから、買い物はもちろん、必要とあらば車を走らせれば、どこへでも行ける。
ただ、いつまでも車を乗れるわけではない。しかも息子の車でもって、車検や車税、保険も息子が支払ってもらっている。
どこでラインを引こうかと、数年前から「車のない暮らし」を模索していて、次の車検(2年後)でと公言した。

車を一番必要とした日常の買い物は、宅配をしてくれるスーパーがあるし、散歩がてらに行ける(10数分で一年間リサーチした)スーパーもある。
歩いて5.6分の駅から電車に乗って街にでれば、MUJIや図書館、総合病院へも行ける。
Amazonも利用するけど、雑貨や園芸関連は・・・と案じていたら、来春、DCMカーマがミラまちにオープンする。

雑貨のほとんどは、今時スーパーでもドラッグストアでも置いてるけど、たとえば市指定のゴミ袋(30ℓと20ℓ・・・メーカーによってマチが無いのもある)は、我が家の大きなゴミ箱にフィットするし、価格も若干安い。
DIY 用のパーツやステンレスたわし、冬になると使う隙間テープも然りで、Amazonよりも安ければ、カーマを利用する。
日々の愉しみになっている園芸関連は、ガーデンガーデンだったけど、それこそ車がないと行けないので、近くにカーマがあるのは助かる。

一か月に2回ほど利用しているミラまちのスーパーへ車を走らせると、DCMカーマ(来春オープンの看板がある)以外にも、2つほどの店舗(こちらは工事名の看板が見当たらない)を工事中で、その一つがユニクロだと、昨日に知った。
ユニクロは車でしか行けない前田店を利用してたので、歩いて行ける所に出来るのは有難いこと。

振り返れば、必要な頃に必要なものに出会ったり叶ったりの流れ・・・、したいことが仕事として出来たこともそうだったけど、運に恵まれた人生だと、つくづく思う。
大型家電出店も出店予定だそうで、テナントスペースは、まだ空き家が多いから、行きたくなるようなカフェとか、美味しいランチを提供してくれるレストランが出来たらいいなぁと思うのは、欲張りすぎかなぁ。

 

豊橋市へ誘致した条件の「無償」で広大な敷地を貸し出していたユニチカは、「使われなくなったら豊橋市に返還」の契約だったのを、ユニチカは返還せず、2015年秋に積水ハウスへ63億円で売却したした経由があり、当時の市長・佐原光一氏が独断で譲った(タダ!)のだった。
もっとも、裁判の最中にも、ミラまち構想はすでにあって、地元の自民市議による地域開発(ミラまちと渥美線南栄駅)のチラシも配布されていたから、市長独断だけかな?と思った。

政治界では、森友への格安の払い下げが問題になっていたけど、地方ゆえか、メディアに取り上げられるのは、裁判の記事だけだったかもしれない。
市民団体「ユニチカ跡地の返還を求める市民の会」による市長への訴訟(2016年)で、最高裁までの裁判になり、2020年に二審の判決26億余円返還(名古屋高裁判決)で終了。(その年秋の市長選で佐原光一氏は破れ、浅井由崇氏が市長になり、公約だったアリーナ白紙撤回を撤回したことで、今年秋の市長選で落選)
そのユニチカ跡地にできたのが、ミラまちだった。

ふと思う、もしもユニチカが契約通りに豊橋市に返還していたら、「ミラまち」構想は生まれただろうか・・・と。