野良猫サビさんの子猫は、保護した夕方からが大変だった。
南に面した息子の部屋へケージを置いてたら、我が子を探すサビ母さんの声に反応して、子猫が「ここにいるよ~、助けて~!!」とばかりに、叫ぶように鳴きだした。
慌てて北側の寝室へ移動したけど、それでも鳴くので、ケージの隙間から指を入れて体をさすると、緊張してなのかちょっとの間静かになり、なだめながら11時に床についた。
いつも一緒に寝るハナが、夜中に2.3回トイレに行って、その帰りに必ず鳴き歩く。
すると子猫も大きな声で鳴きだす始末で、たまりかねて夜中の1時過ぎに、ケージを車へ運んだ。
細切れの睡眠4時間弱で、明け方、心配で子猫の様子を見に行った。
そんなわけで、昨日の「カフェ創作室」へは、ケージの子猫を同伴だった。
往復の途中で2回、緑地公園の駐車場でトイレシートや水の取り換えをしたが、ケージに掛けた布を上げたとたん、あらんかぎりの声で叫び鳴くし、カフェの間も、思い出したように鳴いていた。
約2か月半とはいえ、まだおっぱいを飲んでる甘えん坊だから、そうとうストレスが溜まってるだろう。
なんだか不憫になってきた。
いつものカフェの反省会も端折って早々に帰宅したところへ、Fさんから連絡があった。
大きいケージを用意したとのことで、子猫の経過報告をしたら、我が家の住宅事情を慮って、ネットワークを通じて代わりに預かっててくださる方を手配してくださるとのこと。
初めての経験に直面している私を心配してくださってる心遣いが、ほんとうにありがたい。
夕方、サビ猫親子が、前庭で寛いていた。
お母さんの尻尾にじゃれつく茶トラと、ちょっと離れた所で、茶トラめがけて攻撃態勢の白猫。
そんな家族の風景を見てると、後ろめたさを感じてしまった。
夜、Fさんからの依頼で迎えに来られたWさんは、同じく保護活動をされてるメンバーのお一人で、一軒家だから鳴くのは問題ないとのこと。
ケージの中の子猫を触ってみて、なんとか慣れてくれるだろうと仰った。
迷える子猫たちの肝っ玉母さんのような包容力があり、ネガティブ思考の自分が恥ずかしかった。
それでも我が家の住宅事情を理解してくださり、バトンタッチをさせていただいたおかげで、9時前には床について睡眠不足を解消させてもらった。