細川護熙さんが小泉純一郎さんとタッグを組んで立候補された、しかも「脱原発」で・・・
それ以来、都民でもないのに、都知事選公示後の動画に釘付けであります。

3.11 を通して人々は目覚めた。なにが大切か、なにが正しいのかに気づかされ、世の中が変わっていくのだろうと思いきや、一昨年の参院選に続き、昨年の衆院選の結果に落胆した私は、いろんな情報から耳をふさぎました。
でも、変わらないことへの虚しさを憂うのでなく、電力自給や原発のいらない暮らしを実践している田中優さんの姿勢に、すべきことは日々の暮らしに、足元にあると気づかされ、できることを実践していこうと思いました。
それでも今の政府が推し進めようとしている秘密保護法・集団的自衛権行使容認に向けた安保法制懇・NHK会長の人事・TPP・新たな「エネルギー計画」で原発を基幹エネルギーの電源とし位置づけたことと原発再稼働等々(自民に投票した人たちの中にも、こんなはずではと思ってる人もいるんじゃないかしら)に危機感を抱きながらも、どうすることもできずに案じていた一人です。
そこへ、かのお二人が「脱原発!《脱原発》が「国政の争点」で「都知事選の争点でない」という《詭弁》は通用しない」といって、名乗り出たのです。 
 

定年退職した翌年だったかに、たまたま図書館で目にした著書「不東庵日常」や「閑居の庭から」を読んで、細川さんのお人柄とリタイヤされた潔さ(いきさつは最近の著書「内内訟録―細川護熙総理大臣」にて)、著書の中で加島祥造さんの「老子」を取り上げていたりで、私も気ままに静かに暮らしていきたいという思いもあって共鳴しました。
その細川護熙さんは、ご夫人とともに3.11以降被災地へ赴き、その後は「瓦礫を活かす 森の長城プロジェクト」に取り組んでいるそうです。
かつての小泉純一郎さんの政策に不信感を抱いてた一人で、今回の発言を疑ってかかってたのですが、3.11 の福島原発事故後に独自に勉強され、外国へも足を運んで、今後の代替エネルギーについて、いろんな提案を出し、「今度の都知事選を国民運動を展開するきっかけにしたい」とも発言されてる記者会見を見ました。
今の政府の暴走を何としても止めなければという切実な思い・・・お二人にとって都知事選は脱原発を国民運動に昇華させるための戦いなのだそうです。
細川さんの穏やかで分かりやすい演説は、すっと入ってくるし、小泉さんの聞くものを引き付ける演説は、反感を抱いている人でさえも、また聞きたいとツィートするほどに能弁です。
お二人の年齢を足して148歳。応援に駆けつける方たちもまた負けず劣らずだったりで、寒さの厳しい中、連日の演説に耳を傾ける聴衆が増え、その相乗効果ゆえか、さらに演説が熱気を帯び、お二人の長い演説を静かに聞く聴衆・・・ツイキャスを見てて、心に響くものがあります。
今日の、南相馬市から駆け付けた桜井勝延市長さんの絶叫にも、胸打たれました。
また、2月1日に行われた細川護熙さんと三宅洋平さんの対談では、洋平さんの純粋な感性と、その洋平さんをずーっとみつめながら相槌を打ち、お話される細川さんの懐の深さに、都知事選に向けての対談ということを忘れさせる何かを感じました。

前回の都知事選に続いて立候補された宇都宮さんの政策も、確かなものがあり、支援組織もしっかりしていて、細川さんとともに頑張ってほしいと願っています。
ただ、他の立候補者も含め、知事は一人しかなれないわけで、「脱原発」を願いながらも選択に迷う人が多いのではないかと思われますが、今回の都知事選は、なにが大切なのか、なにを選択するかを、きっと日本中が、世界が注視して選挙でもあります。

仕事そっちのけで、挿画やTwitter に釘付けの日々、新聞もテレビも取り上げないらしい演説集会の様子を動画で見ながら、ふと書き留めておきたくなった雑感です。