柿寄せ 秋景色に彩りを添える柿の実はもちろんのこと、 初夏の若葉も冬に見せる水墨画のような幹も そして、晒した柿色も大好きなわたくし"share-gaki"が、 創刊を記念して柿にちなんだ話の寄せ集め。 | 昔 の日本人は、熟す前の青い果実から柿渋をとって、 防腐剤・防水剤として番傘やうちわに塗っていた。 葉は実と同様にビタミンCが豊富なので乾燥させて柿茶に。 また、若葉は天ぷらにして、季節の食卓を演出。 柿は捨てるところのない果物で友人はヘタを手工芸に使っている。 | 日 本の柿が海を超えてアメリカに渡ったのは、 幕末にペリー艦隊に同行した植物学者が持ち帰ったのが最初。 その後、日本の柿はフランスやスペイン、イタリアなど地中海を 中心に広まっていった。 フランス語ではそのまま「kaki」と呼ばれている。 |
【富有柿】 (ふゆうがき) 甘ガキ系で、最も栽培面積の多い柿。 ジャンボな実で人気がある"すなみ""いさはや"などは、 この富有柿の枝代わり品種。 富有柿を使っての柿ワインもあるとか。 | 【次郎柿】 (じろうがき) 甘ガキ系で、富有柿に比べ樹性も果実もやや小ぶりで食味もよい。 四つ柿とも呼ばれる。"前川早生次郎"という品種は有名。 昨年、石巻特産の次郎柿を使った『次郎柿コンテスト』が行われ、 豊橋の新しいお土産として登場しているものもある。 |
石巻の次郎柿
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【筆 柿】 (ふでがき) 渋ガキ系の早生の品種。別名「珍宝柿」とも呼ばれている。 渋が早く抜け、富有柿や次郎柿より1カ月ほど早く出荷できる 筆柿は幸田町(愛知)きっての特産品。 筆柿を使った和洋菓子なども商品化されている。 あられの"柿の種"は筆柿の種の形。 | 【柿 渋】 (かきしぶ) 原料は渋柿、それもタンニンを最も多く含んだ青柿を搾り取り発酵させたもの。 1年以上成熟させた柿渋でも使用できるが、時間を置いた柿渋のほうが色濃く、 つやも増して美しく仕上がる。 不溶性の強靭な皮膜を作る性質を利用して、昔は酒屋や醤油屋の絞り袋、 竹ざる、番傘などに使われた。防水・防虫効果も高いので、 昨今は自然塗料として使われている。塗ってしばらくは強烈なにおいがする。 釘の上から塗ると鉄と反応して黒くなる。 1.8g入りの柿渋1,800円 「トミヤマ」Tel07439-3-1017
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【巳次郎柿】 (みじろうがき) 茶人であり、亀の井別荘(由布院)を創った中谷巳次郎が無類の柿好きで餅好き。 その巳次郎の孫の健太郎が、柿の産地で知られる耶馬渓の老舗・渓月堂の田中保邦氏と組んで創った菓子。 亀の井別荘
Tel:0977-84-3166
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【黒 柿】 (くろがき) かきのき科の常緑高木。木材の中心は黒くて堅い。 木の色合いを意匠的に生かして家具や工芸に。また、床柱や床框にも使われる。 くじゃく杢のあるものは"究極中の究極"と言われるほど貴重。画像は襖の手掛け。 柿渋染の襖紙と合わせてみたい。 | 【柿の葉すし】 すし飯に鯖の切り身をのせ、柿の葉でやさしくつつんだ柿の葉すし。 一晩熟成させることによって、柿の葉の香りがご飯の中にしみこみ、 鯖の塩味がご飯になじむ。 柿の葉すし本舗 たなか
Tel:0120-111-753
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【銘菓次郎柿】 (じろうがき) 地元石巻の次郎柿で風味豊かな柿あんを練り上げ、 香ばしい最中皮で重ね合わせたもの。 豊橋で催された「次郎柿コンテスト」で特別賞を受賞した菓子。 お亀堂
Tel:0532-55-1555
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【御殿柿】 (ごてんがき) 恵那の岩村銘菓。市田柿の中に地元特産の栗餡を包んだもの。 柿と栗の美味しい出会いに感激!10月下旬から製造され、 毎年宅配で取り寄せています。 松浦本軒店
Tel:0573-43-2541
| 【晒 柿】 (しゃれがき) 柿渋で染めた薄い渋色。洗柿ともいう。 (マンセル 2.5Y7.5/5) *浄瑠璃・博多露左衛門色伝授-5 「うへは、やまとのしゃれがきに、高をの紅葉打ちちらし」 |