夏に放映されたドラマ『北の国から 2002 遺言』は、前編後編ともタオルとティッシュを前に、テレビの前にスタンバイ。
CMの多さにうんざりしながらも、ドラマの中で言わんとしている『遺言』の意味の深さを噛みしめ、喰い入るように見ました。
田中邦衛と唐十郎の迫力ある演技が見ものでしたし、地井武男演ずる木材会社の中畑が、ガンに侵され余命いくばも無い妻を思い涙するシーンは、
涙もろい聴衆でなくとも、うッうッという嗚咽と共に涙でタオルをぬらしたことでしょう。
しかし、その妻のお葬式に、妻が好きだったという山口百恵の『秋桜』が流れるシーンを、涙で顔をくしゃくしゃにして見ながら、
“私の葬送曲はなんにしよう・・・”なーんて思ったのは私くらいでしょうか。
「葬式はしない」というのが私の信条でした。“臓器提供意思表示カード”を携帯していて、「その時」がきたら使えるものは使っていただいて、
後は山(泳げないので海はだめ!名倉がいいかなぁ)にでも散骨してもらおうかと考え、息子たちにもその旨を伝えてはいますが、
人生で関り合えた方たちとの別れを省略するわけにはいかないと思うこの頃です。
そこで考えたのです、葬送曲をなんにしようかと。
渡辺貞夫さんのバラード『 Memorias 』、あるいは『 My Dear Life 』は、故人を偲ぶのに文句無くふさわしい。けれどさらに思ったのです。
「幕引きは楽しく、A列車で逝こう!」ってね。
昨年、ホグワッシュと細井豊さんのライブで、とっても楽しい“Take The "A" Train”を聴いて、すっかり虜になってしまいました。
“ Take The "A" Train”は、デュークエリントン楽団がオープニング・テーマとして演奏してたもので、ビリー・ストレインホーン作。
Jazzman ならば一度は演奏するスタンダード中のスタンダードナンバー。演奏してる人が楽しくなるんだから、聴いてる方もノッてしまいます。
願わくば、ホグワッシュ面々の”Take The "A" Train ”に乗って、楽しく逝きたいものですワ、あの世とやらに〜♪
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