'ROUND MIDNIGHT
ラウンド・ミッドナイト

ジャズピアノといえば・・・オスカー・ピーターソン、ビル・エヴァンス、バド・パウエル、ハービー・ハンコック、チック・コリア、キース・ジャレット・・・ このくらいの名前は挙げられますが、ただ名前を知っているだけのことで、ジャスが好きでも、とても通にはなれそうにない “ジャズファンもどき”。
ですから、先日の『峠のギャラリー・はにゅー』さんでのライブで、ジャスのスタイルを作ってきた一人と言われているにも関らず、セロニアス・モンクという名を初めて耳にしました。

我家の“ジャズ虎の巻”によりますと、
「多彩なスタイルの持主がいる中で、もっとも個性的なスタイルの持主。パーカッション的な奏法と、不協和音を駆使したオリジナリティ豊かな音楽性で独自の世界を築き挙げてきた」・・・
『はにゅー』さんでのライブでも、“独特のリズムと不協和音を好んで弾く、風変りなピアニスト”と聞き、興味が心の隅に残ったのでしたが、 たまたまラジオで演奏を聴く機会があり、ますます興味を持ってCDショップへ赴き、迷った末に、モンクのソロアルバムを買いました。
モンクのソロピアノは、華麗なテクニックで迫っていくというより、極力削ぎ落とした音、一音一音が心に滲入るアコースティックな響きで奏でられ、 間の取り方がとても心地良く、それはまるで“癒しのジャス”。エリックサティに通ずるものを感じるのであります。

“'ROUND MIDNIGHT”は、モンクの若き日の傑作とか。
「どんなピアニストでも、ソロではこれ以上の演奏はできないだろう」と言わしめるほどの、究極演奏で、録音にも回を重ね、 このCDのラストでは、モンクが個人的に満足できるバージョンをと何度も演奏し直しているのを、そのままに録音されています。
アーヴィング・バーリン曲“ALL AlONE”もすばらしい響きで、くる日もくる日も聴き、今やすっかりモンクに虜の私です。

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