TALK-TALK タイトル

エネルギー・デモクラシー (2012.3.4)

「第4の革命 エネルギー・デモクラシー」の上映会で、向山会館へ行ってきた。
先にお話を聞いてから映画を観ようと思ってたのに、出そびれてしまい、第2回目の映画からに。
映画の方は、再生可能エネルギーに取り組む人たちと、化石燃料や原子力発電しかないと言い切るIEAの対比が描かれていた。
早朝に起こされ、睡魔と闘いながらだったので、書き留めておけるものが出てこないけど、その後の、チェルノブイリ救援中部理事・原富男氏の話は興味深かった。


ドイツのユーンデでは、人口800人家庭のガスと電気を、家畜の糞とトウモロコシに似た農産物でつくり出し、余剰電気は販売。 冬場のお湯も、発電時の熱と木材のチップで賄っているエネルギー自給自足の小さな村である。
通りすがりの旅行者によって広く知られることになり、見学者も増えて、今ではこの3Gプラントが、ドイツにおいて300ヶ所で稼動しているそうだ。

風力発電については、現在ドイツが一番で、続いてスペイン、アメリカ、デンマークとのこと。
日本では、適地があるようでない。動物たちへの影響や低周波障害、山間部でつくるとなると、山を削ったり道路を・・・など、 環境の破壊が大きいとのこと。設置されてる都道府県を見ると、海岸部が多かった。

山梨県都留市では、水の都にふさわしい水車発電を市制50年の記念事業として掲げ、NEDOからの補助金の他に、市民参加型ミニ公募債も発行して、平成17年に役所前へ建設。 市役所内の自家用電力とCO2削減に寄与している。
いち早く温暖化防止に取り組んだ市のHPを見て、ユニークな取り組みをしているのに感心した。

チェルノブイリでの放射能除染に一役かっている菜の花についても、除染だけでなく、種から搾取した菜種油(放射能物質が含まれない)を燃料や食用油、 石鹸などに利用していて、浜松のトラック協会も、菜の花からバイオディーゼル燃料(BBF)として使っている。
京都でも琵琶湖を守る運動の一環として、家庭などの廃油をバイオディーゼル燃料にして、公用車や市バス・ゴミ収集車に使っているという。

長野県伊那では、廃棄されていた木からペレットを作り販売している。
ちょっとした薪ストーブブームもあって、“富山の置き薬”の考え方を薪にも取り入れ、契約した家庭などをまわって補充しておくんだそうな。
原富男氏ご自身も、エコエネルギーへの挑戦を、機器を造ることからされている実践家だった。


質疑応答に移ってからが、さらに面白かった。
冷たい雨の中でも会場へ足を運ぶくらいだから、エネルギーへの関心が強く、質問者も多くて、地熱発電を計画中の方もいたが、 山梨県都留市の水車発電に対しての減価償却の質問に、「詳しくないので、都留市のHPを」と応答の原富男氏。
その補足のような形で、太陽光や太陽熱設備などの経年変化を話された方が、実は湖西市長の三上元氏で、明瞭な参考意見に、睡魔も吹っ飛んでしまった。
時間も押していて、最後に三上氏の紹介で会を最後にお開きとなったが、市や村単位の活力を垣間見たような、面白いお話が聴けた。


わが町の広報に、産業廃棄物処理場跡地に太陽光発電などの事業誘致が載ってたけど、いっそ市が取り組んだらいいのに・・・とか、 ごみ焼却時の廃熱も利用すれば・・・我が家でもできる発電ってないだろうか・・・ はたまた「渥美半島菜の花まつり」の菜の花から、バイオ燃料を!・・・などなど、アドレナリンが出っ放しの車中だった。