TALK-TALK タイトル

「玲子さんとトーク・トーク」を終えて
(2002.5.5)

MICC(三河インテリアコーディネータークラブ)では、一般の方に向けての催し物として
毎年インテリアセミナーを開催しています。
今年はゲストにイラストレーターでエッセイストの西村玲子さんを迎え
「玲子さんとトーク・トーク」と題して、4月28日に行われました。
その様子を報告と思っていたのですが、聞き手になると「次は何を聞こうか」なんてことばかりが先立ち
全体の流れが分からないものなのですね。そこで、今回のセミナーの企画から当日までのことを書くことにしました。
ちょっと長くなりますが、休み休み読んでくださいな。



対 談

いつもですと講演をして頂くのですが、今回は西村玲子さんのご希望もあって、対談形式という初めての試みに挑戦することになりました。 が、なにせ経験の無いことで、どんなふうに進めていったものか暗中模索。ふと思いついたのがNHKの番組「トップランナー」でした。
ゲストと二人の司会者、そして視聴者を交えての対談にし、著書『玲子さんのリフォームでシンプルに暮らしたい』を題材にして スライドとトーク。それに旅行やファッションなど、暮らしに関わるテーマでお話していただくという構想で、 さっそくMICCメンバーのHiraiさんに司会役をお願いしました。もう一人は言い出しっぺの私です。

スライド用の写真をお借りするのと打ち合わせを兼ねて、4月16日に西村玲子さんのご自宅兼事務所を訪問しました。
当日は玲子さんの手芸教室の日で、1時半から2時過ぎまでという限られた時間の中、その日が初対面ということもあって、 どちらも硬くなってしまいましたが、次第にうち解けて話が弾み「こんな感じでいきましょ!」と、先が見えてきました。 そして実際に訪問したことが、後の対談で共有話題として生かされることにもなりました。

準 備

当日までの準備として、案内文をホームページ用とチラシ用の原稿を作成し、メンバーで手分けして馴染みのお店に置かせてもらったり友人知人に声を掛けたりしました。 公共の文化施設にもお願いしたところ、毎年置かせてくれた所でも担当者によって対応の違いがあるようで、 「教育委員会の後援がないと置けない」と断られた市もありましたが、そこで引き下がらない私。その足で市役所に行き、手続きの書類をもらって次の日に提出。 1週間後に後援の承認をいただくやチラシに刷り込んで、再び断られた文化施設に持参しました。
新聞への掲載依頼も2社に出しましたが、そうした依頼が多いので掲載されるかどうか分からないとのこと。しかし、掲載していただく前に定員の100名に達し、 西村玲子さんの知名度の高さを改めて実感しました。

会場のセッティングについては、話し手側がお互い顔を見ながら話せるように丸テーブルにし、足元が隠れるようにクロスを掛ける。 参加者席はなるべく距離が近づくよう椅子だけにして半円に配置する、といった具合で決まり、卓上花は事務局のNakanishiさんが腕を披露。 テーブルクロスはHiraiさんが白の綿プリント用意してくださることになりました。

さて、以外と手こずったのがスライド作り。ポジのスキャンは問題なかったのですが、パワーポイントのインストールが中途半端だったせいで、 スライドの出来たのが4日前。それからプロジェクターで試運転。
対談の方はHiraiさんがいるので、大船に乗ったつもりでいられるが、挨拶を考えなくては・・・、上がり性だからちゃんと言えるだろうか・・・、 会場のセッティングはこれでいいかな・・・と、最後の詰めをしていた前夜、何としたことかウイルスメールとは気づかずに添付ファイルを開いてしまいました。
即メールのアドレス帖を全部削除しましたが、間に合ったかどうか。 その後も「どんなウイルスなんだろう」と気もそぞろで、挨拶の練習どころではありません。調べたら、ほとんどのファイルを壊すタイプで、真っ青。(でも未だにウイルスに感染したのかどうか分からない状態です)

いよいよ「トーク・トーク」

さぁ、ファンには待ちに待った(私にとってはついにやってきた)インテリアセミナーの日、約100名ほどの参加者を得て開催。 まずはMICC会長と今回のセミナーを講演していただいた、インテリア産業協会中部支部長からの挨拶。そして玲子さんを拍手で迎えました。
私は人前で改まって話そうとすると心臓が煽り、呼吸が苦しくなる性質なので大丈夫だろうかと不安でしたが、Hiraiさんがいることでとっても心強く、 丸テーブルなのと近視ということもあって聴衆を意識せずにすみました。ただ、西村玲子さんがとっても緊張してらして、始まりの頃は震えていたと他のスタッフから聞き、 そこまで気が付かなかった私は、感じ取る余裕も無く上がっていたんですねぇ、やっぱり。


「トーク・トーク」は、ご自宅のマンションをリフォームされたお話からスライドに移り、そのあとインテリアへのこだわりや、つい先ごろご旅行されたベトナムのこと、 映画、ファッションなどの話題の触れましたが、トークを客観的に聞いていないので、様子がお伝えできなくて残念です。
私がぜひ聞きたかった“ロンロンママ”の由来については、フランスのデザイナー、イブ・サンローランの、ウサギをキャラクターにした「ぶすの・・・」を見てひらめき、 猫のキャラクターに『ロンロン』と名付けて書いたのが始まりで、後の子育て期には「こんなお母さんだったらいいな」と 『ロンロンママ』に思いを込めたそうです。その本に登場するアップルちゃんという男の子は、現在29歳になった玲子さんの息子さんで、当時はアップルちゃんと呼ばれることもあったそうです。

質問タイムになり会場にマイクを向けました。驚いたことに、これまでのセミナーではあまり質問が出ることも無かったのに、どの方も玲子さんにお話されるのです。 時間が足りるだろうかと、心配にさえなりました。そしてもっと驚いたことに質問内容がとてもいいのです。これならもっと早く会場にマイク向ければ良かったと思いました。
それだけ熱心なファンが多かったのでしょう。おかげで初めての対談ながら、「トーク」らしい楽しい雰囲気のセミナーになりました。会場の参加者に感謝・感謝です。
サイン会!


2時間にわたるセミナーを終え、ゲストの西村玲子さんへ会場の人たちとお礼の拍手を贈ったとき、「本にサインをしますよ」と玲子さんがおっしゃてくださいました。 思いがけない言葉に喜んだ会場のファン(もちワタクシも!)。
玲子さんは一人一人の方と会話を交わしながら、ロンロンのイラストも描いてます。
後片付けももどかしく私も本を持って並ぶと、「本を持ってきてないの・・・」というファンの方がいました。 「じゃあ、これ差し上げましょう」と、このセミナーのために新しく買った4冊の中の1冊を渡すと、他にもそういう方がいて、 結局、4冊全部を譲ることになりました。ファンのために本屋さんとタイアップすることの必要性を、今回の反省点として学びました。

いつもそうですが、こと今回のセミナーは、MICC役員のみならず、メンバーのチームワークで好評なうちに無事終えることが出来ました。お疲れさまでした。そして、 経験の無い対談形式のセミナーを、半ば強引に「やりましょう!」と押し切ってしまった私から

みんな ありがとうー!