暮らしの愛着道具 Vol.06
「ティーテーブル」

晒柿・暮らしの愛着道具
2010.10.28

105cm の丸テーブルをキッチンから居間へ移して、ダイニング兼リビングテーブルとして使っていましたが、籐の安楽椅子が仲間入りしてから、それでなくても6帖の狭い居間が家具だらけのような窮屈さを感じていました。
息子が帰省しても、ダイニングテーブルである必要がないし、一人時間の方が遥かに長いのだから、小さなテーブルがいいのではと思い始めて数ヶ月が経ちました。
その思いが日ごとに増して、ネットで検索するものの、いいなぁと思うものは売約済みだったり、サイズが合わなかったり、オークションに出ていたティテーブルに初トライしたら、なぜかキャンセルされてしまったり。(今なお入札者現れず)
そんな中、ずーっと前からブックマークしていたテーブルがありました。

高さ61cm・大きさ64cmと、ほぼ理想の大きさで形も気に入りましたが、ライトオークだったので、「塗装の手間がねぇ」と、二の足を踏んでいました。
ナラ集成材の天板がパックリ剥がれているので(その分お値打ち)、すぐには買い手が付かないだろうし、無くなれば縁が無かったと諦めればいいとも思っていました。
迷うことを楽しんで数ヶ月、塗装が大変かもしれないけど頑張ってみようかと腰を上げて注文し、二日前に届いたテーブルが下の状態でした。




天板は、剥がれの他に、その予備軍も一ヶ所あり、脚元のホゾが緩んでいて少々ガタつきますが(これは直せそう)、どれも私には気になるものではなく、さっそくサンドペーパーで塗料を落としました。
はじめに50番(そのあと120番・240番で仕上)を使いましたが、テーブルの上が木の粉いっぱいになっても、なかなか塗膜がおちません。
ひょっとしたら、天板部分は何度か塗装しなおされていたのかもしれません。
小さなテーブルなのに、天板だけに1時間余り、全体を2時間半ほどで終えて、ナラの白木状態になったのが右下の写真です。
一旦休憩してお昼ご飯にし、午後から塗装に掛かりました。
塗料は、古柿渋に墨汁を1割ほど混ぜたもので、最後にバトン(撥水のため)を塗って終了。
塗料の匂いが落ち着くまで3、4日を要しますが、さっそくコーヒーブレイク。

小さなテーブルになったことで、居間が広く感じられ、動きやすくなりました。
このティテーブルでも3,4人のお茶に対応できますし、食事なら2人、それより多い場合は座卓や戸板の出番です。

家族や親しい人との食事やお茶、撮影、仕事、ミシン、アイロン掛けにと、多目的に使ってきた丸いダイニングテーブルは、また何方かに利用されることを願っています。
このティテーブルのように。

「ダイニングチェア」へ