Interior Watching
「土間のある家」
(2004.8.22)

The breast beating fast was pressed down, and he set foot in the door, or has been astonished involuntarily.
The very beautiful world !
Unevenness which was carved completely and plastically, and the “garden” of moss spread. Calm air drifts. “Air world”
 
The light and the shade from a picture window are making the beauty between the grounds conspicuous.
Moss at the beginning of spring is much more beautiful to “the powder of a spore is just like powdered green tea.
The intensity which is in charge of reconstruction is transmitted with comfortable time.

瑞浪芸術館でお会いした、着物の着こなしがとっても粋なFさんに、ひと目惚れ!
思わず声をお掛けしたことは日記にも書きましたが、先日、ご好意に甘えて古民家を再建されたお宅を訪問させていただきました。
小牧の名古屋空港近くにお住いで、慣れで気にならないそうですが、大きな金属音の自衛隊機や、手の届きそうな高さで飛行していく旅客機にはびっくりしました。

広い門構えから望む建物は、土壁のやわらかさと落着きが感じられるシンプルな外観で、古い瓦が、そこかしこに使われています。
高鳴る胸を押え、玄関に足を踏み入れるや、思わず目を見張ってしまいました。なんと美しい世界!
そこには、まるで “造形的にハツった”ような凹凸と苔の「庭園」が広がり、静寂な空気が漂う “宙”。
昔は下駄で出入りしていたから、このような凹凸が出来たのと、光が入らない土間ゆえに苔生したのだそうで、100年近くの歳月が創りだした造形美は、文化財産と言っても過言ではないと思いました。
ピクチャーウィンドウからの光と陰影とが、土間の美しさを際立たせています。春先の苔は、「胞子の粉が、まるでお抹茶のよう」に、いっそう美しいそうで、再建にあたっての思い入れが、心地良い時間と共に伝わってきます。


外壁の土壁は、中京地方でも指折りの左官の親方で知られるOさんの手仕事による素晴らしい仕上りとなっています。
写真では分りにくいかもしれませんが、解体前の古瓦をアプローチには文様的なデザインで埋め込まれ、巴瓦の丸い部分を玄関左手の衝立に、雨落ちには、砕いた瓦と縦に埋め込んだ瓦とで縞模様を、そして塗り込められた瓦の粒が流星群のように美しい外壁など、有効利用されています。

玄関脇に活けられた草木と大きな壺が土壁を引き立て合い、巴瓦の線香立てにも、住まう人のセンスが偲ばれました。
右手の建物(ゆくゆくは工房に)も、木の建具と土壁と緑とのコントラストが美しく、小さな森の中に家が存在しているかのような植栽が、「日本庭園」とは違った景色を呈しています。
建物左手の柿の木は、陽が落ちた後のシルエットが美しく、家の内外からも四季折々の彩りを楽しめるそうです。


古民家の再建にあたっては、ご主人がプロダクトデザインをされていることもあり、住み継いだ家への想いと拘りを持って、解体から三年近くの歳月の中で、職人さんたちと協議を重ねながら、工事を進められたのだそうです。
どの古材を何処へ使うかも検討し、大黒柱や上り框と式台、土間の天井板、敷居・鴨居や居間のアクセントにもなっているアーチ型の大梁、床柱を階段の廻り部分の柱にと、見える所見えない所も含めて随所に使い、 また、二階の部屋は、交流のあった和紙作家さんを講師にワークショップを開いて、和紙を皺加工してから貼るところまで、参加者と一緒に施工したとのこと。
離れも含めたメープル材の床板に、ご家族でアウロのワックスを少しづつ掛けたそうで、 ご主人が作られた土間のペンダントや食堂のアッパーライトなどの照明器具と、アーチ型の梁上に掛っている時計など、 “木と土と紙”で出来た家は、どこか「自給自足」の味わいが滲み出ていました。





「静寂」

The right and wrong of a design appear depending on how to take a window.
FIX which desires the deck of the courtyard style from the PIKUCHA window between the grounds, and a dining-room,
And corner lowwindow at which Tsuboniwa seen from a bathroom can look also from a Japanese-style room and which was prepared as like cut off the scene, the controlled light was taken and architectonics was wonderful.
And please look at openwork grating. “Firefly openwork grating” with which the light from the hole made in the cedar plate imagined that a firefly flew!
The modern private house which carried out the modern が mix with peace merit taking advantage of old wood ,
The thought and sense of people which live are projected, and it lives to the next generation and is inherited.

窓の取り方で設計の良し悪しが現れます。土間のピクチャーウインドウ、食堂から中庭風デッキを望むFIX、そして浴室から見える坪庭が和室からも眺められるようにと設けられたコーナー地窓など、景色を切り取り、抑制した光を採り入た設計が素晴らしいものでした。
地窓が生かされた床の間も、行灯のような光効果に、しつらえが浮びあがっています。
そして、杉板に開けた穴からの光が、蛍の舞いをイメージした“蛍欄間”!
古材を生かし、和の良さとモダンが融合した現代風民家は、住まう人の想いやセンスを映し出して、また次世代へと住み継がれていくのでしょうね。

さて、そもそもの訪問きっかけは、着物の着こなしがとっても粋なFさんでしたから、住いウォッチングの後は着物ウォッチングです。
この日も有松絞りの着物に檜皮色の博多帯を、涼やかにをお召しになっていました。
Fさんは、着物の仕立を長年されていて、数年前から古着を使っての創作着物に取り組みはじめたとか。
“いいものを後世に伝えていく”・・・古着を再生していく面白みというのは、どこか古民家再生にも通じるものがあるように思います。
下の写真は、秋の企画展用の男物塩沢紬で、黒地に白い十字絣模様に八掛け等のコーディネートが素適で、しっかりキープさせていただきました。