Interior Watching
「雑貨作家の家」
(2009.7.11)

『9 soku antiques』さんで同席させていただいたNさんは、新居に引っ越されたばかり。
初対面なのに、お宅訪問にお誘いいただいて、ご好意のままに引越しされたばかりのお宅を訪問させていただきました。

白い瓦を使った切妻屋根のシンプルな白い家は、古材風の窓枠とアイアンの窓格子がアクセントになっています。

1階部分の杉板下見張りは、ご自分で塗装されたのだそうです。
古道具の水無月さんで見つけたという、玄関右手の古い鉄格子は、サイズがぴったりだったとか。
木のサッシは断念されたそうですが、白と古材、古いものへのこだわりと、住まいへの想いが表れています。

玄関ドアは建具屋さんに特注したもの。
モルタル風に、ざっくり仕上げられた玄関土間に、アンティークレンガが部分的に使われ、アーティストならではのアイデアは随所にみられました。


玄関の左手は、プライベートギャラリー。白い塗り壁が蔵のようにも見えるスペースで、アンティークな道具とランプが味わいのある雰囲気を醸し出していました。

綿密な刺し子や、ナチュラルな風合いの手編み、布ものを手がけられる作家さんは、「わたしのソーイングテーブルから」(日本ヴォーグ社)も出されているナカダエミコさんです。


プライベートギャラリーに隣接したアトリエは、トイレとミニキッチン付きです。
ご友人の建具職人さんが軸になってプランされたという住まいは、建具はもちろんのこと、家具も塗装をかけた上から、削ったり傷をつけたり、そこの使われたガラスや把手などのパーツにもこだわり、アンティークな風合いを大切にされています。
ラベルをそのままにした古い建具の使い方や、しつらえのセンス、バランスのよさに、!!!~と感嘆詞が飛び交うばかりでした。






キッチンは白。
それも、天板が白いタイル貼りのオリジナルキッチンに、深めの鋳物ホーローシンクで、使いやすさと清潔感・・・機能美が備わったキッチンでした。

 

2階は、天井現しのLDK と寝室・ウォークインクロゼット・トイレがあり、ここでも特注の家具と古い道具たちが、ハーモニーを奏でていました。

玄関ホールを見下ろすコーナーの、アイアン手摺もオリジナルだそうです。
日々の暮らしを楽しむ場として、好きなもの、お気に入りのものを、じっくり揃えたしつらえと、建具職人さん、家具職人のブレーンから生まれた家は、そのままインテリア誌になりそうに素敵でした。



「あ、同じ温度計!」と、思わず叫んでしまいました。
アトリエの黒い扇風機も然りで、“同じ”が嬉しかったりの私です。



初めてお会いしたにも関わらず、快くお招きいただいて、友人ともども感激の連続。
ただただ 感謝!