エントランスの左手、木目調のブラインドがアクセントにもなっているフロア側は、「落ちついて食事ができるように」と、駐車場との間に低い塀と小さな庭を設えて、大きなピクチャーウィンドウを生かしています。
予算が取れない分、ガーデニングデザインをし、オーナーと一緒に完成したという空間が、実にいいのです。植栽と建物は、一緒に計画されてこそ良さがでることを実証しています。 濡れると美しい文様がでるという「木目調のカラー砕石」(左下)はクローズアップレンズで撮りました。

エントランスの右手は、大きな円卓のある、“とっておきの空間”でしょうか。外からの景色も素晴らしかったコーナーで、モノクロのポスターが雰囲気づくりに一役買っています。
店舗のイスは中古品を購入し、オーナーご夫妻で張り地を張り替えたり、磨いて塗装されたのだそうです。
手作りはここにも(写真下)。化粧室の鞄置き台(真中の濃茶色の台)を、澤木さんが作ってリボスを塗ったそうで、洗面台と便器とのパーティションの代りにもなっています。
洗面台も素敵です。こういうところに予算を惜しまない仕事、いいですねー、やりますねー。化粧室はいい店舗のバロメーターですものね。


店舗のインテリア計画は、仕上材だけでなく、ディスプレイ用のインテリアも大切な要素ですから、抑えた予算でここまでやれる力量に、コーディネーターとして見習うところ大いにありです。
また、お施主さんのみならず、施工側とのコミュニケーション、信頼とチームワークの良さが、撮影している間にも感じ取れ、彼女ならではの仕事振りに感心させられました。
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