エントランスの軒を支える太い柱(写真下)は、曳家にした建物の半分と、残した住宅のつなぎ部分の梁を利用したのだそうです。
出が深い軒の両側に使うのでは、却って良さを出せないので、鉄骨の片持ち梁との併用で、柱は片方だけとし、シンボル的な意匠としています。
楢村徹氏の活動の地でもあり、古民家再生が浸透している岡山では、杉板を焼いた「焼杉板」が、外壁用の建材として昔から使われ、今回のギャラリーにも使用しています。
白と墨黒のハイコントラストも、焼杉の質感で和らいで見えます。
今回の設計では、植栽を含めたエクステリアも計画に入れ、小さくカットした古い瓦をモザイクタイルのように使ったり、曲線を生かしてラインのようにデザインしたり、
鬼瓦をオブジェのように据えたりで、古いものを余すことなく再利用されています。
また、いろんな意匠性の高い建具たちも、高さ調整にデザイン的な工夫が施されて、管理事務所の方で使われていました。 ■絵画の部 9月12日(火)〜17日(日) ■書道の部 9月19日(火)〜24日(日) ■写真の部 9月26日(火)〜10月1日(日) URL:http://gallery-yuu.jp/ 今回の記事をまとめるにあたり、設計士の千木良万里さんに助言をいただきました。 また設計デザインの素晴らしさとともに、建物に対する深い想いと慈しみの心にも触れる機会をいただき、ただただ感謝です。 END
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