『ペンギンの国のクジャク』
BJギャラガー&ウォレン・H・シュミット著 田中一江・訳 扶桑社 ¥1000(税込)
本屋さんのレジ横で、「うん?なんか面白そうぉー」と、手にした一冊の本、
サム・ワイスのイラストがスパイスになっている絵本仕立ての寓話、『ペンギンの国のジャック』は、予想通りの面白い本でした。
あっという間に読めてしまうので、興味ある方にお薦め。きっと図書館にも置いてあるでしょう。
“組織の海”に浮かぶ『ペンギンの国』に、クジャクのジャックがペンギンの国の幹部にスカウトされてやってきたことから物語は始まります。
ペンギンの国の流儀に馴染めないまでも、自分たちのやり方で何とか存在の意味を見出そうと、クジャクのジャックや他の鳥たちが、
おのおのに知恵を出し合って作戦を練るあたり、なんとも楽しい。
私たち会社組織にもそのまま通用しそうなアイデアに“学習”。
ペンギンの国の組織の壁は厚く、自分らしさの生き方が波紋を呼んでしまう鳥たち。ジャックは早々と見切りをつけて『チャンスの国』へと旅立ちます。
やがてチャンスの国』の評判を聞いて他の鳥たちもやってきます。
・・・やがてジャックたちは気づいた。『チャンスの国』とは、心の状態。
すなわち、ものを受け止める心のあり方で、今わたしたちが暮らしたり仕事をしている場所が『チャンスの国』になる・・・
このときの感動といったら、まるで自分もジャックや他の鳥と同じ光を観たような気がしました。
3部構成になっていて、クジャク度テストやあなたの職場は『ペンギンの国』?なんてのもあり、嬉々として試してみましたよ。
え?、結果ですって? 組織の中のクジャク的存在でいながら、ときに私の中にも小さなペンギンがいるようです。
他に“よそへ行きたくないクジャクたちのためのサバイバルテクニック”や“新天地を求めるクジャクたちのためのヒント”・“ペンギン以外の鳥たちのための戦略”
などといったノウハウもあり、みんなで読めば楽しい世の中(会社も然り)になりそうな本です。
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