コーディネータークラブ時代の仲間であり、着物を通じての仲間でもある“チギラオフィス”主宰の千木良万里さんから、
古い建物を曳家で再生したギャラリーの内覧会に、お誘いいただきました。 |
(※注1) 楢村設計室 http://www2.kct.ne.jp/~nrmr/
南側に曳家で移動し、元の場所に管理事務所を建てるという設計プランで、南側の駐車場との高低差は擁壁を立て、その擁壁に沿って地盤補強のパイルを打ち込んで基礎を造ったとのこと。
エントランスから階段への動線も、プランの上で検討を重ねたそうで、開放的な空間を生かしつつ、回廊的な流れを考慮されています。
内装仕上げに、天井は施工性の良いクロスを、壁は調湿性などに優れた珪藻土を用いて、作品を生かすべく背景を創りあげています。
また、黒い梁や柱と白い壁の中で、特注の階段手摺の青銅色がアクセントになっていました。
古いものを生かすのは建物に限らず、納戸に残っていた椅子やベンチは、張り地を替えてリニューアル。2階の通路に置かれた棚も、古いものを再利用です。
また、匠の技が光る建具のほとんどは管理事務所の方で再利用されていますが、ギャラリーの化粧室の建具は、
古い床材を鏡板に用い、四方框を新材で回したもので、
建具に施された透かし彫りのサインは、ご友人の「木彫や」近藤直登氏(※注2)の手によるものです。 |